すべてのクリエイターの問題…それは
「モチベーションが湧かなくなったとき、どうするればいいのか?」
イラストを描いているときやWeb小説を書いているとき、たまにモチベーションが上がらないっていう経験はありませんか?
このような経験は僕だけでなく、誰でも身に覚えがあるはずです。
ありますよね?
クリエイターにとっては切っても切り離せない悩みですよね。
そこで今回は、そんな「モチベーションがまったく上がらない」という底なし沼にハマったときの対処法をご紹介します。
すぐに結果がわかるだけでモチベが上がる
私たち「結果がすぐ得られない」とやる気が出ない生き物です。
これは、人間の脳に備わっているシステムとして、未来の利益よりも目先の利益を重視するからです。
行動経済学で「双曲割引(そうきょくわりびき)」という理論があります。
これは「遠い将来なら待てるが、近い将来ならば待てない」という、ジョージ・エインズリー教授が唱えた理論です。
A.今1万円をもらえる
B.一週間後に1万1000円をもらえる
あなたは、どちらを選びますか?
これはAと答える人が多いそうです。
つまり、未来の利益よりも今の利益のほうが「良さそう!」に見えちゃってことです。
人間は、つい目先のことに心が奪われるようにプログラムされているのです。
ゲームの場合でも当てはまる
これはお金ではなくても当てはまります。
ゲームを考えて見ましょう。
ゲーム内に登場する仲間を増やしていき、レベルを上げて敵キャラを倒していくというRPGがあるとします。
キャラクターを頑張って育てて「攻撃力」や「防御力」を強化。
そこで、レアアイテムを落とす敵キャラが登場。
その敵キャラはイベント限定で、これを逃すと他では手に入らないビックイベント。
苦戦して何回か負けたりしたけれど、ようやく倒せて膨大な経験値とレアアイテムゲット!
このようにどこにもありそうなゲームですねw
では次のゲームはどうでしょうか?
想像してみてください。
キャラクターを育ててもレベルは上がらず、敵を倒してもアイテムや経験値ももらえず、イベントクリアの豪華でキラキラな画面も表示されず、何も特別な変化がないようなゲーム。
しかし、その成果が反映されるのが2年後だったとしたらどうでしょう?
そんなゲームはプレイしたくないですよね?
プレイヤーに好かれるゲームは、敵を倒したらすぐにアイテムや経験値がもらえたりと、何かしら目に見える形でゲームプレイの成果がわかるものです。
たとえイベントをクリアできなかったとしても楽しいものです。
クリアできたらもっと難しいミッションに、クリアできなかったらまた挑戦しよう!と次の行動を起こすことができます。
クリアできたのか、できなかったのかを時間を待たずにゲームは結果を得ることができ、ゲームをプレイするモチベーションが上がってくるのです。
逆に結果すぐわからなかったらどうでしょう。
このように、すぐに苦行の成果がわからないゲームはプレイするモチベーションは上がってこないでしょう。
創作でも同じ
それと同じで、創作でも自分が今作っているものが
「どれくらい作業が進んでいるのか?」
「完成したらどのように世の中に影響を与えているのか?」
など、なるべくタイムラグがない状態で目視できなければ、創作している意味が薄れてくるのです。
これさえできてしまえば、イラストを描こうが小説を書こうがモチベーションが上がってくるはずです。
では、どうすれば短時間で反応を見ることができるのでしょうか?
創作は結果が見えづらい
「イラストをSNSに投稿したら『いいね』が1000個も付いた!」
あなたはモチベーションが上がりそうでしょうか?
これは一見モチベーションが上がりそうな感じがします。
ですが、実はどれもモチベーションを上げるどころか、逆に下がってしまう行動なのです。
一体どういこうことなのでしょうか?
イラストを描いてSNSに投稿するまでの流れをみてみましょう。
まずは投稿するための絵を描きますよね。
絵を描くのにも題材を決めたり、資料集めやラフ、線画や配色など、いくつか工程を進めなければ完成しません。
そしてようやく、投稿できるのです。
イラストを完成させるのにも時間がかかりますし、イラストをツイッターで投稿しても「いいね」などの評価があるとは限りません。
よほど絵を描くスピードが速く、有名な絵師でなければ、すぐにフィードバックをもらうことは困難です。
時間がかかって絵の完成が見えないので筆が動かない。
それでもなんとか完成してツイッターに投稿して、もらえた「いいね」が2つだけとなったらもう描きたいとは思いませんよね。
このように評価されたい絵を描くのにも時間がかかって、人から評価されるのにも時間がかかってしまっては、作業をしたくなくなるのは当然なことです。
これでわかると思いますが、創作ではフィードバックに時間的なラグが出てくるので、なかなか自分の行動と結果の距離が縮まらないのが問題です。
つまり創作でものを作るという行動は「遠い未来」を見るしかないということです。
ですが、ご安心ください。
この問題を解決する方法をお伝えしましょう。
それは、「自分の行動を数値化」にすることです。
「え?どういうこと」と思ったかもしれません。
次は数値化することの大切さについてお話しします。
自分の行動を数値化で、モチベーションアップ
人間はすぐに結果が見えないやる気が起きない生き物であることはわかったかと思います。
それには、自分のとった行動がすぐに結果として見える形にする必要があります。
その方法をこれから解説していきます。
方法としてはシンプルで、自分の行動を数値化することです。
数値化とはどういうことかと言うと。
- 今日はアイデアノートが1ページ増えた
- 自分の作品の数が去年よりも10作も増えた
- 一週間で新しいスキルを7つ身につけた
などです。
どれも、明確な数字が入っていますよね。
「今日は増えた」ではなくて「今日は1つ増えた」です。
単純なことですが、数値化することの効果は絶大です。
では、「他人からの評価はどうなの?」と思いますよね。
- いいねが10つ増えた
- フォロワーが昨日よりも5人増えた
- YouTubeのチャンネル登録数が1000人に到達した
などですが、これはどうしても人にゆだねるしかなくなります。
前に投稿したイラストよりも「いいね」が多ければ喜ばしいことですが、逆に少なければテンション下がりますよね。
このように、「いいね」の数を基準にした場合、減ってしまった時は悲しくなってしまいます。
描くスピードは自分で練習すればなんとかなるものの、評価はどうしても自分でコントロールすることはできません。
なので自分で数値をコントロールできるようなものを基準にしましょう。
例えば、「作品の数が1つ増えた」は自分でコントロールしやすいですよね。
増えている作品を見ているだけでモチベーションは上がります。
このまま増えていけば「作品集も作れちゃう」と思えれば最高ですね。
小説で言えば、増えていくエピソード数が使えます。
このように目に見える形で数値化できれば、行動と結果のタイムラグが縮まり、モチベーションが上がるというわけです。
これで、なんとか創作のモチベーションは保てそうですよね。
最後の、1つだけ注意してもらいたいことがあります。
それは、ゴールを決めることです。
ゴールがあればなお良い
実はモチベーションが上がるのは、すぐに結果がわかることだけではなく。
ゴールに近づいているという感覚も必要になります。
ただ、増えていく数値だけを見てもモチベ向上の効果は十分に発揮されません。
ゴールを設定する時ですが、あまりにも達成に時間がかかるようなゴールはオススメしません。
- クリスタル10個をためてプレイできるガチャ
- クリスタル1000個をためてプレイできるガチャ
同じガチャがプレイできるとしたら、明らかに前者を選びますよね。
こんな感じで、すぐには達成できないけど、手に届きそうなゴールを設定しましょう。
ですが、そんな簡単に「すぐ達成できるようなゴール」はなかなか決められないと思います。
そこで、時間がかかりそうな大きなゴールを小さく分割することをします。
例えば、作品数ならば1000作品をゴールとします。
ただ、これだとゴールまで遠く感じられてしまうので、モチベが下がります。
そこで、この1000作品を「これならできそうだ!」と思うところまで分割していきましょう。
例えば10で割って10個単位で100という大きなゴールの間に小さなゴールを作っていきます。
まずは、この小さなゴールを目指して、創作を進めていってください。
モチベーションを維持するには「ギャップ」が大事!?
クリエイターのモチベーション問題について解説しました。
ですが、モチベーションはまたいつの間にか下がってきてしまいます。
モチベーションは湧いた後は、そのモチベーションを維持しなければ、創作は進みません。
じつは、モチベーション維持には「ギャップ」というキーワードが関係しています。
実はモチベーションには3種類あって、その中でも「ギャップモチベーション」が重要になってきます。
果たして、「ギャップモチベーション」が意味することとは一体なんでしょうか?
気になるあなたは、この本を読んでみましょう。
こちらの本は、あなたの創作活動が続く手助けになります。
ぜひ手にとって見てください。
モチベーションは工夫次第で向上する
これまでのことをまとめると。
- (1)自分でコントロールできる行動を数値化
- (2)大きなゴールを決めて、できそうなレベルまで分割して小さいゴールを設定する。
- (3)小さいゴールを目標に創作を進めていく。
私たちの脳は、このように目に見る形になればモチベーションが上がります。
勉強も仕事も遊びも、創作も同じです。
なので、ゲームをやっている感覚になるように、あなたも設定してみましょう!
自分なりにモチベーションが上がるやり方を見つけて工夫することをおすすめします。